営業はセンス?

『やっぱり営業はセンスだからね』

銀行本部で融資業務や営業推進業務に携わる方から、よくこのような話を伺います。これは即ち、『誰にでも簡単に覚えられることではない』という意味の表現であり、直言すれば、人材を育成しなければならない立場の人が、『センスは教えることはできない、努力して経験から学んでくれ』と言い放っているということになります。

確かに新規融資開拓などは、顧客との接触において、顧客のビジネスモデル、業界情報、ベンチマーキング、財務分析等の知識に加え、話を展開する会話力も求められます。
又、その前にもっと基本的なところで新規顧客を訪問する勇気やモチベーションも必要になります。なるほど難しい業務であることは事実だと思います。

“さじ”を投げているわけにはいかないのでは.....。

しかし一方、銀行にとって新規融資開拓が重要なテーマであることも間違いありません。難しいことであっても、『誰にでも簡単に覚えられることではない』と匙を投げているわけにはいかないのではないでしょうか。

このように申し上げますと推進部門の皆様から『そんなことはない』とお叱りの言葉をいただきそうですが、実際にどんな指導をされているかといえば、『案件はどれだけある?なぜもっとアタックしないの?訪問件数をもっと増やしなさい!』といった表面的な指導に終始しているのが実態だと思います。

同行訪問など実践的な個別指導の機会もあるかもしれませんが、頻度は少なく皆様が一様に個別指導を受けられるわけでもありません。
結局能力開発の大半は、自助努力に委ねられているのが現状です。それでも銀行には優秀な方がちゃんといるもので、自助努力によって業績を伸ばす人がでてきます。
これまでは、このような優秀な人材の出現に助けられ『やっぱり営業はセンスだからね』と言っていられたのだと思います。

時代が変わり、学ぶ姿勢も変わりました。

しかし、たとえ銀行の皆様が優秀であっても、自助努力で伸びる人を期待しているだけでは、経営目標は達成できなくなってきました。
今の人達は優れた人材であっても自ら学ぶのは得意ではありません。情報化社会の中で、よりわかりやすい、より使いやすいものが次々に提供される時代になり、学ぶ姿勢も受身になってきました。
このような時代の変化によって自ら学ぶ事を前提とした教育・指導の方法には明らかに無理が生じてきたわけです。

即ち、これからは意識的に教える教育・指導に転換していかなかれば人は育たない。人材育成の成果を出すためには、よりわかりやすい、より使いやすい教育・指導の方法を取り入れて、受身の姿勢に慣れてしまった人達が学べるような工夫をしていかなければならないということです。

言い方を変えれば、教育・指導の方法を転換することによって人は育つということです。

それでは一体どのように教育・指導の方法を転換していけばいいのでしょうか?
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